みなさんは「縁故採用」という言葉を聞いたことはありますか?
私が働く銀行でも「縁故採用」の人がいました。
普通に筆記試験を受けて面接を受けて正規ルートで入社した私にとっては、縁故採用の人たちをズルいと正直思っていました。
なので私は、「縁故採用」と聞くとネガティブなイメージが強いです。
体裁や世間体を重んじる銀行。
それなのに、なぜ銀行は縁故採用が存在するのでしょうか?
その理由を徹底調査したいと思います!
私が働いていた銀行でも縁故採用で入社した人が何人かいました。
そして、同じ店舗で働く同僚の中にも何人かは縁故採用の人がいました。
ここでは、縁故採用とはどういうものを指すのか、縁故採用は本当に銀行で多いのか?!合わせてご紹介したいと思います!
縁故採用という言葉を調べてみました。
能力や適性など通常入社の条件として設定されている基準とは関係なく、個人的なコネクションを通じて企業に入社することを意味する語。
実用日本語表現辞典
つまり、縁故採用は内部のネットワークを活用して人材を確保する手段の一つなんですね!
ルールや規律を重んじる銀行で、コネクションで入社できること自体がびっくりでした!
続いて、本当に縁故採用が銀行で存在しているのか調査したいと思います!
私の同期入社の中にも縁故採用の人が何人かいました。
同期が40人いましたが、その中でも10人は縁故採用でした。
なので4分の1は縁故採用ということになりますね。
たまたま同期の縁故採用が多いかったのではありません!
他の入社年でも縁故採用はコンスタントにいたイメージがあります。
同じ支店の同僚の中にもいましたし、上司が縁故採用だった、ということもありました。
先程の同期のうち4分の1は縁故採用という仮説を立てると、毎年4分の1は縁故採用で入社する、ということになります。
そう考えると縁故採用は多いですよね。
ということで、銀行の縁故採用は多いということが分かりました!
続いて、どのようなルートの縁故採用があるのか、調査していきたいと思います!
ここでは、銀行の縁故採用のルートについて調べていこうと思います。
私が銀行で働いてきた中で、縁故採用のルートは大きく分けて3つありました。
縁故採用の人たちは、銀行と一体どんなつながりがあって、入社したのでしょうか?
早速、見ていきたいと思います!
銀行の縁故採用の1つ目のルートは、親が銀行員であるということです。
これは、親が大体ある程度、上のポジジョンにいることが多いです。
支店長の娘や本部の部長の娘など、役職がつく人たちの娘・息子が多数いました。
そういう人たちは、ものすごく優秀な人もいれば、そうでない人もいました。
このルートの人たちは、一般の入社試験を受けるそうです。
というのも、部長の娘と私の入社試験のときと同じ面接会場だったから言えることなんです。
集団面接だったので
「あなたが〇〇部長の娘さんね〜!」
と面接会場で盛り上がっていたので、これは本当の話。
ということで、銀行の縁故採用の1つ目のルートは親が銀行員っていうことがわかりました!
続いての縁故採用のルートを見ていきましょう!
銀行の縁故採用の2つ目のルートは、親が銀行の取引先ということです。
特に、大口取引先の企業の社長のお子さんは縁故採用のケースが多いです。
これは縁故採用で入社した人の親御さんが
「いつも〇〇がお世話になってます〜」
と言って高級なお菓子を差し入れしてくれるパターンです。
社長の娘さんが縁故採用されている場合が多く、2〜3年ほど勤めると結婚を理由にあっさりと辞めていくことが多い印象でした。
実は、このルートで入社した女性に「どうして銀行に入ったのか?」聞いたことがあるんです。
すると、その子は「就活するのがめんどくさかった」と答えてくれました。
働かない選択肢を考えたそうなんです。
しかし、親御さんが心配して銀行の上層部に掛け合ってくれたみたいです。
形式上、入社試験は受けたらしいんですが、筆記試験はボロボロだったそうです。
このように、銀行の縁故採用2つ目のルートは親御さんが銀行の大口取引先の社長さんということが分かりました!
羨ましい限りです!
続いて3つ目のルートについて、見ていこうと思います。
銀行の縁故採用の3つ目のルートは、経営陣や役員の知人や友人からの紹介です。
このルートで縁故採用される人は新卒ではなく中途採用の人が多かったです。
そして銀行業務ではなく、銀行のシステムを構築するような専門性が必要とされるポジションの方が多めでした。
勤怠システムや休暇申請システムをなど行員内で使用するシステムをSEとして開発してくれているようでした。
その人たちは銀行で使用している機械(ATMとか両替機とか)のメーカーを退職後、銀行に入社しているみたいです。
聞く話によると
「銀行のSEとして働かないか?」
と銀行の役員の方から声がかかるようです。
メーカーのSEは、残業も多かったり休日出勤があったり大変みたいです。
その点、銀行は9〜17時で働けて残業もあまりなく、給与水準は銀行、というのが魅力的みたいですね。
ちなみに、私の働いていた銀行のシステム部では10人行員で構成されていましたが、9人は誰かしらかの縁故で入行していました。
ほぼ縁故採用ですよね。
ということで、銀行の縁故採用の3つ目のルートは経営陣や役員の知人・友人の紹介でした。
では、なぜ銀行は縁故採用をしするのでしょうか?
一体、どんな理由があって縁故採用をしなければならないのでしょうか?
その秘密を探っていきます!
縁故採用を禁止している企業は多くあり、損害保険業界の大手である三井住友海上火災保険株式会社では、二親等以内の応募は禁止となっています。
このように、縁故採用を禁止している企業は多くあるのにも関わらず、なぜ銀行では縁故採用が存在するのでしょうか?
これは人手不足が原因と考えられます。
かつて人気業界だった銀行。
ちょうど私が就職活動をしていた2000年代前半では、銀行員は公務員や総合商社と並ぶ人気業種でした。
しかし、それは昔の話。
人事で採用担当をしている元同僚が言っていましたが、
今は採用の募集をかけていても全然応募してくる学生がいないとのこと。
そのため、人材の確保という意味を込めて縁故採用も積極的に受け入れている、ということらしいです。
つづいて、縁故採用で困ったちゃんを雇ってしまい、周りが迷惑を被ったというお話をご紹介します!
ここでは、私が実際に目にした縁故採用で困ったちゃんを雇ってしまったお話をご紹介します。
〇〇部長の娘さんの女性行員A。
もちろん〇〇部長の縁故で採用されたそうです。
銀行の女性行員って清楚な方が多いのですが、女性行員Aはハデでした!
グレーのカラコンに紫色のネイル。
金髪に近い髪の色。
銀行の窓口には、明らかに不向きな格好でしたし、規則を大きく破っていました。
しかし、〇〇部長の娘さんという手前、周りの職員は注意できないでいました。
そんなとき、銀行に電話が入ります。
「あの気色の悪い爪をしている子の態度はなんなの?」
と女性行員Aへのクレームでした。
別のお客様からも
「ちょっとあの窓口の派手な子どうにかして」
と女性行員Aへのクレーム。
お客様からのクレームがあった手前、女性行員Aに対して注意をしなければなりません。
支店を代表して支店長が銀行の規定に則った身なりで勤務するよう、注意しました。
しかし、支店長の注意に全く耳を傾けなかった女性行員A。
結局、お客様の目に触れることのない銀行の本部へと異動と命じられていました。
縁故採用は、公平性が失われる場面もある、ということを実感したエピソードでした。
部長の娘さんだから注意できないとか、注意しない、とか忖度が過ぎますよね。
縁故採用で雇う方も雇われた方も、規律をお互い持って働きたいですね。
この記事について、まとめていこうと思います!
・銀行で縁故採用は多いです。
・縁故採用は、親が銀行員、親が銀行員の取引先、経営陣や役員の知人の紹介の3つのルートが存在するがわかりました。
・縁故採用を銀行が取り入れている理由は、志望者が少ないため人材の確保のためです。
ネガティヴなイメージが強い縁故採用。
しかし、その背景には人手不足という銀行の課題があることに気づきました。
銀行の裏話まだまだあるよ!読んでみてね!